ユカタン半島、メリダでマヤ料理の修行

ユカタンの料理はマヤ文明からの流れを受け継ぐ料理、それに港があるので入植者達のコンキスタ文化の影響もあり、異文化と融合した料理もあります。

どんな料理でもそうですが、料理本を読んだだけでは分からない事が沢山ありますし、正直料理本なんて大した事書いてないと言うか実際に教わったテクニックは本に載ってない事が多いです。

これはメキシコ料理はもちろん、今までの中華や和食の体験から学んだ事です。

それに基本やトラディショナルを知らないで創作料理を作っても、見た目は美味しそうに出来るかも知れないけど薄っぺらい料理になってしまう、と言うのが僕の持論です。

だからこそきちんとしたユカタン料理を教わりたいと思って今回渡墨しました。

ユカタン半島はセノーテやカリブ海などがあり、アメリカ人観光客にとても人気の街です。

僕が10年前にたまたま見つけて素晴らしかったレストランも観光客相手みたいになっていて今回行ったら全然美味しく無かった所もありました。

メリダのセントロ付近のレストランは殆ど行きましたし、近郊の街の美味しいと噂されるレストランにも行きました。

その中でも自分が美味しいと思ったレストランに決めてシェフに働かせて欲しいとお願いしました。

そしたらオーナーに話をするから2日後に来てと言われたので、ドキドキしながら、また、メキシコではいつも軽く受け入れてくれるから楽しみに行きました。

そしたらまさかの断られてしまって、むしろ「ウチの料理を教えるなら2000ドル、日本円で20万円程度払うなら教える」との事。

ちょっとびっくりしすぎて思考が停止しました。

メキシコのトラディショナルなお店は、自分の家の料理、先祖代々受け継がれて来た料理をベースにしているお店が多いと思います。

そういうレシピを公開したくない、教えても何の徳にもならないという気持ちも分からなくもないです。

でも今までそんな事言われた事が無かったのでびっくりしました。

メリダに着いてから色々なお店で食べて、このお店が1番良くて何度も通って、スタッフとも仲良くなってたからなんかちょっと気まずくなってしまいました。

メキシコと言っても色々なお店があるんですね。

これも良い経験だと思って、今後どうするべきか前向きに進もうと思っています。